もっと想像してみる(1)カントー・ジョウト編

 これまで伝説ポケモンを中心に様々な関する考察(妄想)をしてきましたが、そこから更に広げてみようという企画。ほぼ全部妄想&続くかは謎。

中の人そこまで考えてないと思うよ>

カントー地方編

 カントー地方は他シリーズと比べて伝説ポケモンの存在感が薄いので、あまり深く掘り下げる材料が見当たらない。ファイヤーに関してのみ、グレンジムリーダーのカツラが山で遭難した時、ファイヤー(推定)の炎の明かりに助けられたという話が登場する。ここから考えると、カントーにおいては伝説ポケモンはありがたがられる存在であり、グラードンやカイオーガのように災害をもたらすような側面は少ないようだ。

 ポケモンのお墓があったり幽霊の概念があったり、タマムシシティの仏壇など、宗教観の片鱗も垣間見える。シオンタワーについてはお隣のジョウト地方との共通点と言えるだろう。
 カントー地方は近代的な町が多く見られ、ジョウト地方から生活圏を広げた人間によって発展した地方と推察される。三体の鳥ポケモンが伝説ポケモンとされているのは、そんな歴史の名残なのかもしれない。

ジョウト地方編

前半戦(ホウオウ編)

 ジョウトといえばやはり、ホウオウとそれをとりまく三匹のポケモンだ。ジョウトの伝説ポケモンについては以前に考察しているので、今回はその周りに目を向けてみよう。

 エンジュシティにはかつて二つの塔があったが「カネのとう」は焼けてしまい、現存するのは「スズのとう」のみとなっている。二つの塔にはポケモン(明言はされないがホウオウとルギアであろう)が舞い降りていたらしいが、それには一体どのような意味があったのだろう?
 ポケモンが降りてくるのは、人にとっても意味のあることだったはずだ。ポケモンを降ろすために建てた塔であれば言うまでもなく、塔を建てた所にたまたま降りてきたとしても、そこに特別が何かが無ければ、伝説として残るとは思えないからだ。

 ホウオウの特性を思い返して関係性を見出せるのは、「飛んだ後に虹が出来る」、すなわち気象にまつわる点だ。おそらく昔は「雨乞い」あるいは「日照り乞い」等の豊穣を祈る儀式があって、ポケモンを塔へ降ろすことがそれだったのではないだろうか。
 エンジュシティに限らず他の町にも塔があるのは、各地で同じような儀式が行われていたからなのかもしれない。コガネシティでは、ラジオ塔を建てるため古い塔を壊した時に、ポケモンの羽が見つかっている。ポケモンが降りていたのはエンジュシティの塔に限らない証拠だ。風習が薄れた現代にも、エンジュシティにだけは残ったのだろう。
 理由としては、三犬の伝説が考えられる。ホウオウの存在に、本来の儀式とは別の意味が生まれたことにより、エンジュシティの人々は彼らをより神聖なものとして扱うようになったのではないか。
 舞妓はんの華やかな着物は、袖をホウオウの翼に見立てたものと思えなくも無い。その舞によってホウオウの到来を祈ったり、あるいは自身をホウオウに見立てて行われた儀式もあったのかもしれない。

 余談だが、樹木のエンジュ(槐)は防風林として使われていたことがあるそうだ。ホウオウの体色に近い臙脂色が語源になった可能性もあるが、エンジュシティは昔は農耕が盛んな地域だったのかもしれない。南にある自然公園も実は農地の跡だったりして…。

後半戦(ルギア編)

 ルギアに関しても考えてみよう。銀バージョンではラジオ塔で「ぎんいろのはね」を入手できることから、少なくともコガネの塔にはルギアがいた可能性がある。
 塔に降りるポケモンについて、「ホウオウである」と明確に言及するテキストはほぼ無いように思う。豊穣を祈る儀式において、対象となるポケモンはホウオウに限らなかったのかもしれない。しかし、エンジュシティはホウオウと縁が深いイメージがあり、ルギアの影響はほとんど残っていないようだ。三犬の伝説によってホウオウがより重要視されるようになった影響だろうか。それ以外にも、ルギアが現れない理由が何かあるのかもしれない。

 ジョウト地方の地理を見てみると、塔がある町(キキョウシティ、エンジュシティ、コガネシティ)のうち、ルギアがいるうずまき島に最も近いのがコガネシティだ。もしかすると、ルギアはコガネの塔を経由してジョウト地方を飛び回っていたのではないだろうか。ポケモンを降ろすための塔が、ラジオ塔に代わったためにルギアが現れなくなったとすると辻褄が合う。
 そもそもルギアは「潜水ポケモン」だ。水中への適性があるぶん、飛行能力はホウオウより劣るのではないか。より遠い地へ飛行するための足がかりとして、ルギアは翼を休めるための場所…塔を必要としたのだろう。飛行の目的としては、他の個体と会う、別の縄張りを探すなどが挙げられるだろう。

 コガネシティの塔のみ取り壊されている点については、コガネシティは海に近いため潮風で塔が浸食され、他に比べて劣化が早かったのが原因と考えられる。
 コガネの塔がなくなったことでルギアはうずまき島周辺を主な縄張りとするようになった。その後、うずまき島周辺でルギアにまつわる言い伝えが生まれたのかもしれない。

 ジョウト地方に残る伝説はエンジュシティが中心となっているが、長い時の中で各地が影響しあった結果、今の形に落ち着いたのではないだろうか。

2019/06/16